演奏会の歩み 第2回定期演奏会
▼CONTENTS


 本日はお忙しいところ千葉邦楽合奏団第二回定期演奏会にご来場くださいまして、誠にありがとうございます。
 昨年の第一回目のコンサート終了後の打ち上げパーティーで、ほとんどの団員が参加している喜びを率直に表現されている姿に接し、千葉邦楽合奏団を結成して本当に良かったなとつくづく感じました。
 千葉邦楽合奏団は日本尺八連盟千葉県支部の肝煎りで結成いたしました。とかく縦割り社会になりがちな邦楽界において、横のつながりを持つことによりお互いに刺激しあい吸収して、それぞれの地域の活動に活かしていきたいとの思いから、日本尺八連盟尺八コンクール一位入賞者に呼び掛け、全国から有志の方々にも参加して頂いております。その結果、その効果が早くも現れ、昨年の3月、新潟にて新潟尺八同好会と千葉邦楽合奏団との交流会がもたれました。お互いの情報を交換しあい、また合同演奏を心から楽しむことが出来ました。今年も新たに広島から久保田氏に参加していただきました。今後の広がりがとても楽しみです。
 聴いてくださるお客様に喜んでいただくには、まずは自らが音楽を楽しまなければと思っております。「邦楽って楽しいの?」「もちろん!」 をモットーに、邦楽界の活性化の一助になればと、新しい曲を生み出しながら活動を進めております。
 どうぞ今後とも皆様のあたたかいご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 

早蕨の詩             高橋雅光 作曲
 指 揮:坂田 誠山
 尺八1:正道 示古山・毛利 笙山・須藤 哲雄・森 佳久山・出沼 智山・図子 佳山
     石神 政春
 尺八2:奥村 鋒山・中野 松夫・伊藤 凌山・功刀 幾山・林  冠山・大場 敬三
     水落 公尹
 箏 1:樹本佳音里・新村 雅織・諏訪千世香・藤野久美子・杉山太佳子・林田瑠美子
     大塚真知子
 箏 2:中島 純子・中村 幸子・大徳 良子・大宮 椎子・岡部 節子・北村 明子
 17絃箏:谷田 幸子・岩澤由美子・石井由希子

高原地帯の三月始め頃は、ゼンマイや蕨が芽を出し、春めいてきたとはいっても、空気は冷たく、彼方を望めば、山の項きには雪が残り、もうじきに来る暖かい春を待ち望む。この作品は、そのような心情をうたった作品です。
曲は、始めの部分が、まだ春浅い日の情景を表わし、中間部分のアレグロの部分は、暖かい春を迎えた時の心弾む気持ちを表し、再現を含めた終結部では、春浅い日々の思いを回想し、曲を閉じます。

編曲 六段の調べ         三木 稔 編曲

 箏 1:樹本佳音里・新村 雅織・諏訪千世香・藤野久美子
 箏 2:中村 幸子・杉山太佳子・北村 明子
 箏 3:中島 純子・大徳 良子・大塚真知子
 箏 4:大宮 椎子・岡部 節子・林田瑠美子
 17絃箏:谷田 幸子・岩澤由美子・石井由希子

「六段の調」は最初は箏独奏曲として作曲されましたが、後に三絃の手付けがされ、又、箏に於いても替手風の変奏曲が作られています。現代では三絃と合奏するか、或いは尺八を加えて三部合奏にするのが、通例となっています。各段の長さは箏の絃数(13絃)に因んでその倍数の26小節で構成されています。二段から六段までは初段の発展した形をとっており、格調高い箏の名曲として世界的に知られている作品です。
今回演奏いたします「編曲 六段の調」は元の箏独奏曲として作曲されたものに、箏3面、十七絃箏を加え、五重奏に編曲したものです。

」日本尺八連盟尺八コンクール1位入賞者を迎えて」
愁月賦             坂田誠山 作曲

 指 揮:坂田 誠山      
 尺八1:田中 寒山・奥村 鋒山
 尺八2:明間 原山・須藤 哲雄
 尺八3:久保田 山・毛利 笙山
 尺八4:大門 胤山・森 佳久山

この作品は、尺八四重奏としては「思郷の詩」に続いての第二弾となります。青春時代を過ごした故郷を振り返ると、とかく忘れがちになっている人間的な温かみを思い起こさせてくれる。そんな気持ちを喚起させるような音を綴ってみました。この曲では、一尺八寸管と二尺三寸管を使用しており、一尺八寸管に於ては半音等は殆ど使わず、所謂尺八の良く鳴る音を中心に用いています。曲は大きく分けて緩・急の2つの部分から成り立っており、緩から急への移行部分ではソリスト的なカデンツァがあり、コーダでは最初のテーマを拡大した形を用いています。

風 雅 ー尺八協奏曲ー         石井由希子 作曲

 指  揮:石井由希子
 尺八独奏:坂田 誠山
 尺八1:正道 示古山・毛利 笙山・須藤 哲雄・森 佳久山・出沼 智山・図子 佳山
     石神 政春・明間 原山・久保田 山
 尺八2:奥村 鋒山・中野 松夫・伊藤 凌山・功刀 幾山・林  冠山・大場 敬三
    水落 公尹・田中 寒山・大門 胤山
 箏 1:樹本佳音里・新村 雅織・諏訪千世香・藤野久美子・杉山太佳子・林田瑠美子
 大塚真知子
 箏 2:平野 暁子・中島 純子・中村 幸子・大徳 良子・大宮 椎子・岡部 節子
    北村 明子
 17絃箏:久松 彩子・谷田 幸子・岩澤由美子

風雅とは、「実利を離れて、詩文・芸能の道に心を遊ばせること」。俗世間のわずらわしさから解き放たれて、自分の好きな道へ埋没し、心から音楽を楽しむことが出来ればという願いを、いつも持ち続けています。そんな思いから「風雅」という題名をつけました。曲の内容は、必ずしも題名とは一致しませんが、この曲を聴きながら、そんな世界に皆様をいざなえればと思っています。

アニメヒットメドレー            石井由希子 編曲

 指 揮:坂田 誠山
 尺八1:正道 示古山・毛利 笙山・須藤 哲雄・森 佳久山・出沼 智山・図子 佳山
    石神 政春・明間 原山・久保田 山
 尺八2:奥村 鋒山・中野 松夫・伊藤 凌山・功刀 幾山・林  冠山・大場 敬三
    水落 公尹・田中 寒山・大門 胤山
 箏 1:樹本佳音里・新村 雅織・諏訪千世香・藤野久美子・杉山太佳子・林田瑠美子
    大塚真知子
 箏 2:中島 純子・中村 幸子・大徳 良子・大宮 椎子・岡部 節子・北村 明子
 17絃箏:谷田 幸子・岩澤由美子・石井由希子

昨年の「プリズムファンタジー」では動物をテーマにした曲のメドレーでしたが、今年は「ぜひアニメの曲を!」との多くの声に応えまして、アニメの中でも子供から大人まで幅広い年齢層に愛され、感動を与えてくれる宮崎駿アニメの曲をメドレーにしました。
このコーナーでは、ふだん洋楽器で耳慣れている曲も、邦楽器で演奏されるとまた違った味わいがあるんだなあとか、邦楽器でもこんなことができるんだとか、やっぱり邦楽器じゃ感じがでないよおとか、もういろいろ思っていただければうれしいです。
知っている曲がでてきたら、自然に一緒に口ずさんでいただければいっそう幸せです。
来年に希望される曲などありましたら、アンケートに記入していただければ幸いです。

飛騨によせる三つのバラード    長澤勝俊 作曲

 箏  1:平野 暁子
 箏  2:樹本佳音里
 箏  3:宮西  希
 十七絃箏:久松 彩子
 尺  八:坂田 誠山

飛騨(現在の岐阜県高山地方)はかつての幕府の天領として栄えた所ですが、ここには今もまだ当時の手作りの文化が豊富に残っており、私達がいつにまにか手放してしまったいろいろなものを、ふたたびみることが出来ます。
この曲は飛騨に残る数多くのものの中から、作曲者が特に強く心ひかれた3つのもの(歩荷・立円・杉玉)を素材として取り上げ、厳しい山国の自然と飛騨に生きる人達の生活を描いたものです。
 
航(新作初演)          石井由希子 作曲

 指  揮・和太鼓:坂田 誠山
 尺八1:正道 示古山・毛利 笙山・須藤 哲雄・森 佳久山・出沼 智山・図子 佳山
     石神 政春・明間 原山・久保田 山
 尺八2:奥村 鋒山・中野 松夫・伊藤 凌山・功刀 幾山・林  冠山・大場 敬三
     水落 公尹・田中 寒山・大門 胤山
 三味線:樹本佳音里・大宮 椎子・大徳 良子
 箏 1:平野 暁子・新村 雅織・諏訪千世香・藤野久美子・杉山太佳子・林田瑠美子
 箏 2:久松 彩子・中島 純子・中村 幸子・岡部 節子・北村 明子・大塚真知子
 17絃箏:谷田 幸子・岩澤由美子・石井由希子

この曲では「指揮者が打楽器をも奏する」という普段あまり見慣れない形態をとっています。
曲は大きく序・急・緩・急の4つの部分に分けられます。まさに長い航海に出発する合図のごとく、和太鼓の勇壮な響きに始まり、三味線が自由に序奏を奏した後、箏群が徐々に加わり、だんだんと波に乗り、激しくなったところで尺八との大合奏へと入ります。緩の部分では、「見渡す限り青い海、波、空という中で、ふと故郷の人々のことを思い出す。夜、月を眺めながらいっそうノスタルジーを募らせる」といったことを想像してみました。最後の急の部分では変拍子をふんだんに用いて、長い航海を無事に終えて港に戻ってきた喜びとお祭り気分を盛り上げて曲を閉じます。

坂田誠山<指揮・尺八>
 神野生山・人間国宝島原帆山両氏に尺八を師事。NHK邦楽技能者育成会12期卒。1969年ブルガリアに於ける世界民族音楽コンクールにおいて銅賞受賞。
 海外公演はのべ百数十ケ国に及び、国内でも読売日本交響楽団等オーケストラとの共演や、サントリーホールでチェリストのヨーヨー・マと共演する等、伝統楽器のみならず洋楽器との共演も数多く、ソロリサイタルや、各地でのコンサート、TV、ラジオ、レコーディング等幅広く演奏活動を行っている。
 最近では作曲・編曲も手掛け、又昨年自宅に100人程度収容出来るホール(ドルチェホール)を作り、定期的に年間10回の音楽会をプロデュースする等、様々な分野で精力的な音楽活動を続けている。
 現在、オーケストラアジア所属(ジャパンアンサンブル代表) 千葉邦楽合奏団/東京尺八合奏団主宰

石井由希子<作曲>
 千葉県出身。幼時期よりピアノ、作曲、箏曲を学ぶ。
1990年 武蔵野音楽大学作曲学科卒業。作曲を牛腸征司、和声を三上次郎、指揮法を甲斐正雄に師事。
1992年 第3回「箏・創作フェアー」作曲コンクールにて最優秀賞・朝日新聞社賞受賞
1995年 「世界ホルンフェスティバル in やまがた」ファンファーレ募集において第1 位特選を受賞。
     現在、日本音楽著作権協会会員、日本作曲家協議会会員。
主な邦楽作品
 ○尺八四重奏曲「春愁」○尺八・箏二重奏曲「碧浪の譜」○尺八・箏コンチェルト「いざない」
 ○尺八・箏合奏曲「祝典序曲」○二十絃箏独奏曲「夕凪」 ○二十絃箏独奏曲「夢のしずく」
 ○二十五絃箏独奏曲 組曲「潮音」 ○浦の舟歌 ○「風雅」ー尺八協奏曲ー ○「水浅葱」等多数